RyukiW

ディア・ブラザーのRyukiWのネタバレレビュー・内容・結末

ディア・ブラザー(2010年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

【確信と信念、そして絆】

conviction=確信

終わった後に心の奥にじんわりとくる映画でした。

冤罪事件を扱った死刑廃止を訴える映画など数多いですがこれはその中でも随一のクオリティでした。
やはり、このようなことがあるので死刑制度や冤罪についてはずっと向き合っていかなくてはならないですよね。

ストーリーですが、きっちりとハラハラもさせてくれながら気持ちの良い結末、そして温かいラストと見てよかったなと思える作品でした。

最後に事件をでっち上げた刑事がドン底に落ちるようなラストを期待してしまいましたが、アクション映画ではないのでそこはまぁ描かれなくても良かったのかもしれません。
実際にも無実の人間の18年を奪った刑事本人は罪に問われないわけですからね。

そして、時々ベティの感情的な言動に首をかしげてしまう部分があったのですが実際に自分が彼女の状況であればあそこまで切羽詰まってしまうのは仕方がないかなと思います。
そしてそれを支える周囲の人々が良い人すぎて…

そして役者ですがヒラリースワンクは本当にあのような芯の強い女性を演じさせると素晴らしいですね

そして悪役ばかりやっているイメージのサムロックウェルですが、今作はワルな感じを出しながらも温かさのある人柄を感じさせる演技、今作のベストアクトだったと思います。

役者が素晴らしい映画です。

諦めない大切さ、そして芯の強さ、
原題conviction=有罪判決/信念

歳を取っても学ぶことの大切さや信念の強さを教えてもらえました。

そして最後の兄のセリフ
塀の外で頑張っている人のことを思えば自分も耐えられる。自分も頑張れる。

これは兄弟にかかわらず、家族や恋人、友人など懸命に頑張る姿があるからこそ、自分も頑張れるということ。とてもよくわかります。


とても大切なメッセージのたまった映画でした

2019,3/23
RyukiW

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