老獪な政治力で出る杭は即打ち均衡を計る、山王会会長関口から直参への切符をチラつかせられ、「形だけだからよ」のセリフで仁義もスジもへったくれも無く振り回されまくる枝の大友と末端の組員達。後、木村。椎名桔平のやたらニヒルな演技と見終わった後に真似したくなるちょっと笑えるセリフの数々とコノヤロー問答。さらにカッターナイフで指詰めしようとしたり、ぶった切った指が入った担々麺をラーメン屋の客に出したり、まず凝った殺し方を考えてからストーリーを作ったとされる北野武監督独特のセンスに無機質な雰囲気が乗っかって、最高の面白ヤクザエンタメ映画に仕上がったパート1。映画「仁義なき戦い」にも通ずる絶妙なエンタメバランス。
遣り手の関口会長が暗殺され、金策と政治に走り過ぎ西の花菱会の介入と内輪揉めであっさり瓦解する2代目山王会が見所の続編ビヨンドと、韓国マフィアも関わりつつ全ての後始末を付ける最終章も、もちろん必見。木村！帰るぞ！
