ちょっと頭の弱い主人公がなりきりヒーローに変身して「暗黒街の総帥」を倒すという話。
「キック・アス」や「スーパー！」などのなりきりヒーローものの一部ではありますが、この主人公はそれに知的障害というハンデが加わったさらにヒーローとはかけ離れた存在です。
誰でもヒーローに憧れていた頃はあるわけで。
でも重武装のアーマーや縦横無尽に空中を飛び回る車なんていうブルジョアなメカは一般人にとっては夢のまた夢。
その点、この主人公はお手製のパチンコや、丁寧に育てたハチなんかを武器に使ったりと随分と省エネなヒーローです。
カッコイイ乗り物に乗って悪をバッタバッタと倒すだけがヒーローではなく、自問自答して正義の為に何度もズタボロになって立ち上がる姿に燃えるわけです。
爽快感は無いですが、普通の人に出来る事の限界とはなんだろうかと彼の姿を通して問うてくるなかなか味のある作品です。
こういうタイプのキャラを演じる事は珍しいウディ・ハレルソンですが、いい演技してます。
