よわっちいヒーローが主役。よわっちいというと『ミステリー・メン』のヒーローたちもそうであったが、彼らには一緒に戦う仲間がいた。本作のヒーロー・ディフェンドーには仲間がいない。支えてくれる人間はいるが、一緒に戦うことはできないのである。そんでもって彼の使うヒーローの道具は、おはじき（ビー玉）、瓶詰めの蜂、ライム果汁、パチンコ、おじいちゃんから譲り受けた棍棒などなど。どれも子供だましのような道具ばかり。それでも敵が怯んだり、気絶している様子は興奮してしまう。銃は弱いやつが使う道具だと言って、銃を使わないところもよかった。銃を持ってるのに使わないで敵に投げつける姿にあっぱれ！
単純にヒーローもののコメディかと思ったら大間違い。ほんのり切ないハートフルなヒューマンドラマで最後はアーサーとキャットのやりとりが泣かせてくれる。
