ハイブランドのコレクションを見ているようなアートな世界観。夜中に観たのでところどころ寝ちゃったけど。
スペインの風がそうさせたのか、ジム・ジャームッシュ作品にしては白と黒へのこだわりが少なめだった気がする。
とは言こだわりがないわけじゃなく「スペイン語は話せるか?」から始まるエージェントとの会話や、必ずエスプレッソを二杯オーダーする主人公に監督らしさが詰まってた。初日はオーダーを間違えてしまったアダム・ドライバーみたいな髪型をしたウェイターが、日を追うにつれすっかりオーダーを覚えて、指を2本出すだけで通じていたところが無性に好き。
無口な主人公の元に現れるエージェントたちは「スペイン語は話せるか?」と話しかけ、その後はそれぞれ映画や音楽について一方的に語るだけ語って、そしてマッチ箱を交換して去っていく。そんな繰り返し。
中でも晴れの日に傘を差して去っていくティルダ様が最高にかっこよかった〜!!
ワンカットワンカットが芸術的なので、主人公と同じく美術館で絵画を眺めている気分になる映画だった。