いかえもん

ドンファンのいかえもんのレビュー・感想・評価

ドンファン(1995年製作の映画)
3.7
ドンファンで検索するといっぱい映画が出てくるのだけど、今回は、ジョニデとマーロン・ブランドのこちら。

この映画は前々から観ないとなーリストにあったのだけど、なんか暗そうだし重そうだし…と思って避けてたんですよね。観ないとなーの理由は昔からのフォロワーさんはご存じかもしれませんが、私はブライアン・アダムスというアーティストの長年のファンでありまして、彼がこの主題歌「Have you ever really loved a woman?」 を歌っているからなんです。

ま、なかなか配信でこの映画が見つからなかったというのもあるんですが、ついに観ました。なぜなら、6年ぶりのブライアンの来日公演が決まったから!!!うえーい!

で、ですね、肝心の映画の内容なんですけど、シリアス時代劇だろうと思い込んでいたんですが、もう全く私の想像と違っていて、現代劇でした。しかもちょっとコメディっぽい。

ドンファンを名乗る21歳の男性が自殺を図るんですけど、それを助けたのが精神科のお医者さんであるマーロン・ブランドなんですね。で、そのままドンファンくんは精神病院に収容されて、そのカウンセリングや治療をもうすぐ引退を控えたマーロン・ブランド先生が担当することになるわけです。ドンファンと言えば、女性を虜にする男性として有名ですが、この彼も21歳にして女性経験が1000を超えているという、おおぉぉぉ…なところから始まって、その彼の生い立ちをカウンセリングで聞いていくわけなんですが、それがなんとも信じられないような人生で、作り話みたいなんですよ。でも、その話に次第に引き込まれていくマーロン・ブランド先生。そして先生自身も自分の夫婦生活を彩り鮮やかに変えていくというお話なのです。

ジョニデはこういうちょっと変わりもので色気のある役がとても上手いので、ある意味安心して観られる映画でした。ドンファンくんの語る過去のお話がほんとか嘘かわからなくって、ラストもふわっと終わる感じ。でも、それがまたいい感じがして、なかなかよかったな。
マーロン・ブランドの奥様役はフェイ・ダナウェイなんだけど、この夫婦、別に仲が悪いわけじゃないし、冷めきった関係というわけでもない。このくらいの歳ならこんな感じの落ち着いた夫婦だろうなという感じなんだけど、ドンファンくんの話に刺激を受けて、素敵なレストランでサプライズなお祝いをしたり、ベッドでじゃれあったり、いつまでも互いへの温かい思いを、言葉にしたり形にしていくのは、素敵だなぁと思った。

で、エンディングに流れるブライアンの曲は、この映画のドンファンくんのセリフから歌詞を取っている感じで、なかなかに色っぽい名曲でございますので、そこも楽しめます。