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観る前から名作だろうなとは思っていたけれども、それを遥かに超えてオールタイムベストに食い込むレベルだった。またある程度家族の諍いというものを経験して来た人間にとっては染みるものもあり。
この映画は…
林芙美子の文芸小説を映画化した1952年の古ーい作品。
ヒロイン(君ちゃん=高峰秀子)は、4人の兄姉の父親がみんな違うという、ちょっと複雑な家庭に育った年頃の末娘。結婚した姉たちの暮らしぶりや、と…
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【映画を食べるコラムその3=日本蕎麦】蕎麦の出てくる映画に、東京世田谷を舞台にした成瀬巳喜男監督の『稲妻』がある。老夫人が打った長い蕎麦に躊躇してしまい、いっこうに箸が進まない高峰秀子の困惑した表情…
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クソみたいな世の中で、強く美しくあろうとする高峰秀子がかっこよすぎる。
今まで見た成瀬作品の中では一番好きな脚本。ところどころハッとさせられるセリフ回しや、生活の悲しみの果てになんとなく希望が見え…
成瀬巳喜男大映出張作品。高峰秀子のハトバス乗りたい。'41年“秀子の車掌さん”から11年経ってもアイドルスマイルは健在。しかし美しい翳りがある。このころの高峰秀子は緊張感のあるどこかヒステリックな翳…
>>続きを読む成瀬監督3本目。
この時代の映画は皆テーマが似通っているけれど、同じようなテーマでも、まさに、女のみにくさ、弱さ、美しさの有象無象を静かに描いた作品として秀作かと。
全員父が異なるという特殊な兄弟関…
『浮雲』に続き2作品目。
セックスではなく、ジェンダーでうまく男女関係を見せてる感。この時代ならでは……この時代だからこその作品か。
画面に女性が多い。これほんとに男性監督なのか?
そばを食うシー…
2016年 映画鑑賞044 (映画館037)
冒頭から当時の柳が連なる銀座の様子が味わえます。この他にも復元ではない昭和30年代の東京の風景を楽しめ、それだけで心満たされます。
ストーリー自体に…
高峰秀子が姉の開く喫茶店で懸想される男と遭遇する。長姉に比べまだ仲の良い次姉・三浦光子の中に忌み嫌う母のだらしなさを見てしまう衝撃に、ゲス男の権化・小沢栄太郎に直線的に言い寄られる、この作品のエッセ…
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