たけのこ

コロナアドのたけのこのレビュー・感想・評価

コロナアド(1935年製作の映画)
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【鑑賞記録】
2020年3月19日
新型コロナ対策専門家会議会見

専門家会議による科学的な態度が感じられる良い内容でした。

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「分からない」ということ

何が分かっていることで、何が分からないことなのかを明らかにするのが科学。科学によって全てのことが分かる訳ではない。彼らに結論を求めるのは間違い。

専門家会議が示すのは科学的な見解であって、政治的な判断ではない。それでも世の中の情勢を考慮しつつ、かなり踏み込んだ見解を示してくれていたと思う。

大規模イベントの開催可否を判断すべきなのは主催者。自ら判断しないのであれば、何のための「主」か?「主催者に判断を押しつけるのは責任逃れだ」と言う人は、まさに自分が責任逃れをしようとしているのだと理解すべき。

同様にオリンピックという大規模イベントの開催可否を総合的に判断するのは、専門家会議ではなく主催者であるIOC。オーバーシュートの可能性を考慮しつつ、「条件」を満たせるのであれば開催を検討し、できなければ中止・延期を検討すべき。

(会見では一番大事な「条件」が読み飛ばされていたような…)
①適切な感染予防対策の実施
②クラスター発生リスクが高い状況の回避
③感染発生時の参加者への連絡、行政調査への協力

よく分からないと不平を言う人は、「しゃべりのプロ」による表面的な分かり易さに慣れ過ぎて、自分の頭で考えることができなくなっているのではないか?(話す内容ではなく、滑舌の良さ、文脈を無視してキャッチーな単語だけを強調するしゃべりの技術のプロ)

140文字以内の文章しか理解できなくなっているのでは? もっと本を読め!

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(記者との質疑応答)

・発生状況を都道府県の単位で判断することへの見解を問うた記者の視点は良かった。たしかにリスク判断の対象とすべき地域範囲と行政単位とは必ずしも一致しない。面積も人口も異なるし、単純な患者数だけで発生状況を比較することはできない。

・ニューヨーク・タイムズの記者に対して「アメリカのような強硬な対策が長期的に持続可能であると我々は考えていない」と言い切ったのはカッコ良かった!

・私もこれからは「うにゅうにゅうにゅうにゅ」を大切にしていきたい。たとえ完璧なエビデンスが揃わなくても、うにゅうにゅうにゅうにゅによって状況を適切に判断しながら行動したい。
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