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ガール・クレイジーのhollyのレビュー・感想・評価

ガール・クレイジー(1943年製作の映画)
3.7
"裏庭ミュージカル"シリーズのラスト作品。
全編にわたってガーシュインの曲が盛り込まれ、そのうち数曲はトミー・ドーシー楽団による演奏も加わっていて、より豪華な仕上がりとなっています。

物語は、NYでプレイボーイっぷりを発揮して遊びまくっていたダニー(ミッキー・ルーニー)が父親から西部の男子大学への入学を命ぜられたところからスタート。ウエスタンスタイル溢れる男子校には、紅一点のメール配達係ジンジャー(ジュディ・ガーランド)がいるのですが、彼女はまさにマドンナ的存在でみんなの人気者。ダニーもたちまち惹かれるのだが相手にされず…
といったよくあるボーイ・ミーツ・ガールの流れ。

今までの2人の共演作と異なる点として、ルーニーがジュディに片思いしていることが印象的でした。(それまではジュディがルーニーに片思いばかり!)
また初期の共演作"Babes In Arms"等に比べるとジュディがみるみる大人の女性になっている一方、ルーニーはあまり変わらず、2人の釣り合いが取れなくなってきているのも気になるところではありました。

挿入曲は流石ガーシュインといった感じで、有名な曲が目白押し。
アップテンポのナンバーも素敵ですが、個人的にはジュディがしっとりと歌い上げる"Embraceable You"と"But Not For Me"のバラードが素晴らしかった◎
カウガールスタイルのジュディと大人数のダンサーたちによるフィナーレ、"I Got Rhythm"も必見。このナンバーはバスビー・バークレーが手掛けたものの、ジュディとの確執からクビになったとのことですが、やはり豪華さには他と比べ物にならないところがあり興味深かったです。
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