普通の凡庸なアメリカ映画とは、つまり、コメディなのだが、フィルムで撮られたテレビドラマでもある。現在はそのどちらにも当てはまらず、イヤミスなりなんなりフックを作って映画を売らなければならないあまりにも軽すぎる悲愴感（チャゼルから邦画まで）が、このようなどうでもいい普通の映画を成立させない。意識化された無意識の果てにあるのは、中心と周縁両方の不在と、普通を許さない不寛容な多様性とは、そもそもつまらない口煩い馬鹿の群れが、アメリカ＝映画を捨て去って行く。A24のことだ。2006年にアメリカで製作されたロマンティック・コメディ映画。日本では劇場公開されずビデオスルーになった。
グルメ映画と思ったら、ではまったくなく、レシピという邦題は完全に関係ない。
調べると、クラウディオ・ミランダの撮監デビュー作ということで、感慨深い。
両親と同居中の35歳独身男。マシュー・マコノヒー。
不意のズーイー・デシャネルやらどこまでもブレイクしないジャスティン・バーサやら。
