明石です

レプティリアの明石ですのレビュー・感想・評価

レプティリア(2000年製作の映画)
3.0
湖畔沿いの別荘にバカンスにきた若者たちがワニの卵にイタズラをし、巨大ワニの餌食になる話。キャリア初期に『悪魔の沼』でワニに人を食べさせる殺人鬼の映画を作ったワニ好きのトビーフーパーが、CG技術を携え、現代に人食いワニを蘇らせた!との期待を持って鑑賞。結果、なかなかに微妙な作品でした、、笑。

全体通して緊張感の無さがいただけない。ワニから命からがら逃げてる最中に、虫刺されスプレーがないことや靴擦れを愚痴ったりなどなど、何がしたいのという感じ、、トビーフーパーが撮った映画だとは、聞かされなきゃ絶対わかんないと思う。ただでさえCGを多用していて現場に緊迫感が出にくいであろう環境なのに、その上で登場人物にふざけさせちゃってるせいでパニック映画としての魅力が台無し。俳優さんの怯える演技も『悪魔のいけにえ』と比べ段違いにチープで、少々げんなりしちゃった。無名の新人俳優さんだけを起用してるところは全く変わらないはずなのに、、

そもそも論ですが、ワニにぱくりと丸飲みされて終わりという一瞬で殺られてしまう設定がよろしくないのかも。見ている方が拷問されてるかのような痛々しさを画面越しに想起させつつ、登場人物を残虐に殺していくやり方がこの人の作ったかつての映画の醍醐味だったはずなのに、、『悪魔のいけにえ』みたいに、過酷な環境で俳優さんをとことん虐め抜くようなストイックさはもうこの頃には無くなってしまってたのかな。
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