Jonayama

セクシー・キラー リベンジ・オブ・ザ・デッドのJonayamaのレビュー・感想・評価

3.5
『ネスト』であまりにも印象的だったスペインの女優さん、マカレナ・ゴメスの出演作を探していくうちに出会った一本。
スプラッター要素の強いホラーコメディ映画で
『ショーン・オブ・ザ・デッド』に近い雰囲気があるかもしれない。こちらの方が安っぽくてキワモノ感もさらに強いが。

マカレナ・ゴメス演じる完全にサイコな美人女子大生バーバラが学内で快楽殺人を繰り返す。
警察のプロファイリングは的外れで捜査は行き詰まっていた。
しかし学内のある解剖医学生が脳の見ている映像を投影できる装置(なんだそりゃw)を開発してから事態に変化が起きる。
脳は死後1時間は生きており、殺害直後の遺体に装置を用いれば死ぬ直前の映像が見られるため犯人を特定できるかもしれない…!

後に『ネスト』で湿っぽく狂気がかった演技を見せたマカレナ・ゴメスは本作でかなりぶっ飛んだマジ○チシリアルキラーを熱演しており、完全に役に入り込んだ彼女の演技は見ていてとても気持ちいい。ただそれゆえにとても怖い(笑)

作品の空気も全体的にとても映画マニア/オタク感溢れる仕様で有名映画のパロディやツッコミを所々にねじ込んだり突然カメラ目線で視聴者に語りかけてくるバーバラの演出、めっちゃ早口のスペイン語でまくし立てるセリフなどハリウッド系の大作映画とは全く違うこのキワモノテイストはマニアックな映画好きにけっこうウケるんじゃないだろうか。

ストーリー解説にあるゾンビは終盤にしか出ないのでゾンビ映画としての期待はあまりしない方がいいかもだが、わりと気合いの入ったゾンビメイクと襲撃シーンはB級映画の範疇とはいえクライマックスを盛り上げる。

いろいろな要素をグチャグチャに混ぜてかなり目まぐるしく落ち着きのない映画ではあるが絶妙にテンポがいいのでこの悪趣味さにさえついてこられればけっこう楽しめる作品だと思う。
バカバカしくぶっ飛んだマニア向けだがいい映画でした。
レンタルが無いからDVDまで買っちゃったけど満足です。amazonなら¥500くらいで買えますよ(笑)

愛した人さえも殺してしまう悲しい性(さが)にちょっとホロリとしつつ、実際にいたら全く笑えないがバーバラの強烈なキャラクターはちょっとクセになるかも。
…しかしマカレナ・ゴメスは美人だけど当時30歳だしさすがに女子大生役はムリがあったなw
というか全員大学生に見えない(笑)
Jonayama

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