DTP屋の柴犬

ゴッド・アーミー/復讐の天使のDTP屋の柴犬のレビュー・感想・評価

5.0
主人公であり悪役である大天使ガブリエルは、神が天使よりも人間を寵愛した事に嫉妬して人類を滅ぼそうと計画するも失敗して地獄へ堕とされた。(1作目)

今作では悪魔から「地獄を巻き込むなよ」と釘を刺されながらも地上へと戻ってきて、かつて予言にあった「人間と天使の子が産まれることで天国と地上には安寧が訪れる」という内容を阻止すべく母体となる人間の女を抹殺しようと行動するのだが……

現代技術に疎いため、車は運転出来ず、パソコンは使えずに放り投げ、無線機は使い方が分からずラジオ状態。事故に巻き込まれそうになった犬を気にかけたり、ドライバーとして連れ回している人間に機械面で補助して貰ったり。実は他の天使や人間よりもガブリエルの方が死んでいる回数が多かったりする。シートベルト着用せずに頭から突っ込み、撃たれて、刺されて、また撃たれて。
何より神と天国の為と言いながらも他の天使とは違ってガブリエルには心があり、人間に近い感情である嫉妬だけで同族の天使と対立しているという何だか憎めない存在となっている。因みに人間の事は酷く嫌っていてよく「猿め!」と怒ってる。

この作品では天使なのに黒いスーツ、悪魔の存在感が薄い、天使の羽が明確に描写されない。という所が他の宗教的な映画とは異なる部分だが、鳥が枝にとまるような姿勢で不安定な足場に着地する天使座りや関わった人間を投げキスで燃やすシーンなどと人外である表現が確りとなされていて違和感なく観られた。