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夢のチョコレート工場のYYamadaのレビュー・感想・評価

夢のチョコレート工場(1971年製作の映画)
3.7
◆夢のチョコレート工場 (1971)

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・世界中の子どもたちから愛されているウィリー・ワンカのチョコレート。
・ある日、ワンカのチョコレート工場に招待してもらえるチケットが、全世界で5枚だけチョコレートのパッケージに封入されたことが発表され、貧しい家庭で暮らすチャーリーら5人の当選者が決定し、謎に包まれた工場に足を踏み入れる…。

〈見処〉
①サイケデリック時代を反映。
 カラフルなミュージカルファンタジー!
・『夢のチョコレート工場』は、1971年に製作されたミュージカル形式のファンタジー映画。
・本作は、1964年に刊行されたロアルド・ダールの児童向け小説「チョコレート工場の秘密」を、コメディ俳優ジーン・ワイルダー主演で実写映画化。2005年にティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演の『チャーリーとチョコレート工場』としてリメイクされている。
・リメイク作品と比較すると「ミュージカル作品として構成」「工場の入場に際する免責事項の誓約書」「(ジーン・ワイルダー扮する)ウィリー・ワンカによる示唆に富んだ行動」が異なっている。

②ジーン・ワイルダー
・本作の主演を務めるユダヤ系コメディ俳優ジーン・ワイルダーは、本作出演時38歳。
・名作『俺たちに明日はない 』 (1967)にて銀幕デビュー後、『プロデューサーズ』 (1968)『ヤング・フランケンシュタイン』 (1974)などコメディ映画の重鎮メル・ブルックス監督の作品を中心に活躍。
・2016年、アルツハイマー病の合併症にて83歳にて逝去されている。

③結び…本作の見処は?
◎: ロケ地(ヨーロッパ?)の建物の色彩やカラフルな工場内部のセット。まさにサイケデリック時代による描写が本作のストーリーにマッチしており、陰惨なリメイク作品よりも活気がある。
○: 本作で描かれる世俗(一般市民)はシニカルであることに対して、ジーン・ワイルダー扮するウィリー・ワンカは、ジョニー・デップ版よりも魅力的。リメイク版と構造が逆となっている。
○: ミュージカルの楽曲が何気に良い。
○: 工場ツアーから脱落する子供の要因は、リメイク作品とほぼ同じ。アナログ感あるチープな演出に味わいがある。
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