「ケンタッキー・フライド・ムービー」の実質続編にあたるショートコント集。続編とはいえ前作とのつながりは海賊コントの宝箱の中にクレオパトラ・シュワルツのVHSがあるくらい。前作のクドいお下劣感はまったく無くて軽く見れる。その分パンチは弱い。前作と同じくテレビでニュースと古い映画を見ることしか娯楽のなかった当時の無教養貧困層向けの社会風刺&時事ネタとバカ映画のパロディ。
全体にゆるゆるで半笑いで見るしかないけど、“ノーソウル症候群”のコントがいい。B・B・キングが本人役で登場、「ハロー、B・B・キングです!我が国では7分にひとりソウルのないブラックパーソンが生まれています」と憂う。症例代表ソウルのないシンガー、ドン“NO SOUL”シモンズが「チム・チム・チェリー」「遥かなる影」「ジョイ・トゥ・ザ・ワールド」等等この頃はブラックの方たちが絶対歌わなかったレイドバックな“刺激の少ない曲”を譜面通りにきっちり歌う。歌のお兄さんのノリでカメラ目線で歌う姿が愛しい。このパートだけYouTubeで100回は見た(〝blacks without soul〟 で検索だ)。白人が黒人音楽に手を出すとクールなのにその逆はアホかっこ悪くなるのはなぜだ。