シズヲ

夕陽の用心棒のシズヲのレビュー・感想・評価

夕陽の用心棒(1965年製作の映画)
3.4
ジュリアーノ・ジェンマの初マカロニ作品。冒頭からエンニオ・モリコーネ作の哀愁溢れるテーマソングに痺れる。この映画の時点で『マカロニの貴公子・ジェンマ』のキャラクター性がほぼ確立されているのが面白い。軽妙で飄々とした振る舞い、颯爽とした不敵な笑み、軽やかな身のこなしといったジェンマの魅力が既に遺憾無く発揮されている。悪役のフェルナンド・サンチョもやっぱり山賊がハマり役で魅力的。

ストーリーはいまいち。トントン拍子の序盤を越えてからはずっと悠長な展開が続く。山賊が多数の人質を取って立て籠るというシチュエーションの割には緊張感に欠け、展開や演出の粗雑さが否めない。それでも適度に明るくて爽やかな作風なので緩く見れる。ジェンマの魅力も詰まっているし、何だかんだでぼちぼちの娯楽作だ。
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