浅野公喜

ドリームスケープの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ドリームスケープ(1984年製作の映画)
3.5
「インセプション」や「パプリカ」あるいは「ザ・セル」より何十年も早く夢に入り込む事をテーマにした80年代のSF作品。

今となってはストップモーションで動くクリーチャーやあからさまな合成が目立ちますが、微妙に曲がった部屋やゾンビだらけの列車等セットの作りは見応え有りで、同時期の「エルム街の悪夢」を監督したウェス・クレイヴンはこれを観て驚いたそうですが、夢で殺す・殺される設定だけでなく電車内における爪が凶器になり人を襲う要素も「エルム街」のフレディにそっくりです。

そこそこ楽しめますが、てっきり写真真ん中の少年が主人公かなと思っていたら実際はデニス・クエイドで、彼のいかにもモテる感じで超能力者という出来過ぎなキャラが個人的には感情移入の対象になり辛く、むしろ悪役の忍者マニアで光るヌンチャクを振り回す「コマンドー」でお馴染みデヴィッド・パトリック・ケリーの方が魅力的に感じましたし、彼か少年を主役にした方がより面白そうな気がしました。
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