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ドリームスケープのn0701のネタバレレビュー・内容・結末

ドリームスケープ(1984年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

超能力を使って競馬を当てては生計を立てる男は、ある組織から声をかけられる。

その組織は悪夢にうなされる者の夢に侵入して原因を解決し、不眠、睡眠障害を解決しようという組織だった。

男は超能力の才能を駆使して簡単ではない夢への侵入をクリアする。

すると、政府の人間が実はこの研究に噛んでいることが判明する。政府の者は、夢への侵入によって、殺人、情報の抜き取りを行おうと企んでいた。

実は男よりも早くこの組織に入った男は、父親殺しの悪党で、夢の中で人を殺すことにより、それを現実と錯覚させ、心不全に陥れ殺害することが可能となるのだった。

そして物語は、個人のお悩み解決から国家規模の問題解決へと変わっていく。

つまり、大統領の悪夢だ。

大統領は原爆の被害者の苦しみに毎晩悩まされる。彼は原爆で大勢を苦しめたのが自分自身であり、潜在的にそれを悔やんでいたのだ。

彼はアメリカ合衆国が核兵器撤廃のため動き出すことを決断する。

そのことを知った政府の男は米国の弱体化を恐れ、大統領暗殺を企む。

ここで、大統領暗殺を巡る夢の中での殺人と、現実世界での衝突という二重構造が浮かび上がる。

夢に侵入できる二人の男は、夢の中で激闘を繰り広げ、ついに暗殺者を殺すことに成功する。

物語として少し釈然としないのは、最初の超能力の件だ。あれはなんだったのだろうか。

とにかく、ザ・セル、インセプションの走りである潜在意識への侵入は独創的で面白い。

しかし素材を活かしきれない感は否めない。
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