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ルシアとSEXのmplaceのレビュー・感想・評価

ルシアとSEX(2001年製作の映画)
3.4
仕事の関係者からこの映画のサウンドデザインが良いと勧められたのがきっかけで鑑賞。ベルリンにある近所のレンタルビデオ屋にDVDがあるようだったのでそこをよく利用している家人に頼んで借りてきてもらったのだが、「『エロティックコーナー』に置いてあったから借りるのが恥ずかしかった」と苦情を言われてしまった。

しかし実際に観てみると、確かに露骨な性描写は多々あるとはいえ頻繁に挟まれる海底や水と光にフォーカスした映像と音像が、画質の古さはありながらもとても美しい映画だった。現実と虚構が入り乱れてその境界が曖昧になっていくお陰で、ロレンソの小説に入り込ませられていくような錯覚もあった。

主人公の名前がLucia(光)で娘の名前がLuna(月)なのは、太陽の月の光がこの作品の重要なメタファーとなっており、それがこの作品の持つ光の眩しさに繋がっているのだろう。

パソコンのチャット画面は、プリSNS時代を思わせる懐かしさでした。
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