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西太后 [ノーカット版] 第一部のmhのレビュー・感想・評価

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西太后の半生記の前編。
後編では世紀の悪女という位置づけになるけど、こちらではまだその片鱗くらいしかうかがえない。
のちに西太后となる女は嫉妬深くて、上昇志向があるーー何人かいる皇后のうちのひとり。
「ラストエンペラー」で見たような、重厚な紫禁城ではなく、色使いがやたらポップ。
安っぽい黄色とか赤とかなんだけど、それらは現在の中華街でも目するような色。
現代と地続きなのはこっちだよなぁとも思う。
ただ、すごい狭いカラフルな馬車とか見てると、時代交渉どうなっとんじゃとも思う。
共産圏ならではの、マスゲーム的な大量エキストラを期待したけどそういうのもなかった。
歴史大作として作られたわけじゃなくて、あくまでたまたま(「あのグロシーン」のおかげで)超ヒットした歴史ものといった感じかな?
イギリス軍フランス軍贔屓の「北京の55日間」とは対照的に、クソみたいな列強国が拝めるのも個人的にはありがたい。
全体的にのんびりと進み、ラストはそれなりに盛り上がる。
原題通り、円明園の焼失でエンド。
次作への引きが一切ないあたりも良かった。
誠実に作ってあると、面白くなくても最後まで見れちゃうのは、自分の創作にも役立てていきたいところ。
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