こたつむり

ヴァキューミングのこたつむりのレビュー・感想・評価

ヴァキューミング(2001年製作の映画)
2.8
「ごめんくださーい。映画をおススメに来ましたー。あ。ちょちょちょちょっと。スルーしないでください。「知らない作品だし、MARK数も少ないし」と思って読み飛ばさないでください。ね。損はさせませんから、少し読んでみてくださいな。ね。ね。すぐ終わるから。ね。

本作はね。なんと、あの名作『トレイスポッティング』のダニー・ボイル監督による作品なんです。知ってます?『トレスポ』。当時はね、猫も杓子も「トレスポ、トレスポ」って大騒ぎだったんですよ。若者の街、下北や三茶は勿論のこと、ザギンでグーフー食べながら「トレスポ、トレスポ」ってね。大騒ぎだったんです。

その監督さんが仕上げたんですからね。そりゃあ、最低限のレベルは保証できるってものですよ。やっぱり、面白いか、つまらないか、なんてのは監督さん次第ですからね。テレビ映画なのにスタイリッシュな映像を楽しめるのも、ダニーさんならでは、なんです。

しかもね。これって訪問販売の物語なんですけど、2001年の作品なんですな。つまり、ネットショッピングが定着する前。そのタイミングでセールスマンが用済みになる悲哀を描いているんです。いやぁ。時代を先取りしていますよね。うん。これが慧眼と言わずに、何が慧眼なのか。さすが、ダニーさん。

なんて大仰に囃し立ててもね。「こいつウソ言ってんちゃうかあ」なんて思っちゃいますよね。だからね。おじさん、正直に言っちゃう。うん。おじさんはウソ言わないのが売りだからね。うん。

本作の悪いところはね。
この『ヴァキューミング』…そのタイトルどおりに“快適な感情”を全て吸い取ってしまうところなの。もうね。面白いとか楽しいとか嬉しいとかね。そんな感情は一切残りません。キレイサッパリ、すっからかーんとね。吸い取っちゃうんです。

でもね。考えてみたらさ、スゴイよねえ。掃除機を売る人の物語が、感情も吸い取っちゃうだなんてね。そんな発想、見たことも聞いたこともないでしょ。そこがダニーさんのスゴイとこ。って、おじさん知り合いじゃないけどね。

あとさ。主演の俳優さんも味があるのよ。ティモシー・スポールって知ってる?あの『ハリー・ポッター』にも出演した俳優さん。一部のマニアからは「この人がいたから、あのシリーズもヒットした」なんて言われてんのよ。うん。そんな人が主人公だからね。期待も出来るでしょ。

まあ、そんなわけでね。
まずはCLIPしておいた方が良いと思うんだよね。しかも、この作品、お店で取り扱っているところは少ないからね。こういう機会を逃さないほうが良いんです。ね。ほら、迷わずに。サクッとCLIPしておきなさいって。ね。あと、ついでにさ。うん。ついでで良いんだけどさ。いいね!もポチッとね。うん。してくれると、おじさん嬉しいなあ」

という物語。
なお、この文章はクーリングオフ制度適用外なので悪しからず。
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