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バード★シットのabokadoのレビュー・感想・評価

バード★シット(1970年製作の映画)
4.5
バードシットて見たことある?変な映画なんだけどきっと絶対好きだよ。友人に言われた一言、そして調べるとバッド•コートじゃん!てなった。観たらやっぱり好きだった!!

ハロルドとブルースター2つとも生きる意味をそこに見いだして夢中になってるという点で精通している気がする。

冒頭、鳥教授による『人と鳥の講義、1時間ちょっと』この映画の案内人と説明といったところかな。
主人公ブルースターは鳥のように飛ぶことだけを考えてドームの地下でひたすら人工の羽を作ったり飛ぶための準備をしている。真っ白な気持ちを持ってただ飛ぶことだけを考えて。まる眼鏡に派手なラガーシャツ、当時流行ったであろうラッパズボンにださキュートなバッド•コートに目を奪われる。(特に横顔がキュート)

ただ飛ぶことに必死なだけなのに何故か色んな邪魔が次から次へと入る、それが結構笑える笑 いつでも彼の味方で制裁を加えるのが鳥守護天使ルイーズ、タイトルにもあるバードシットで敵を撃退!!もう撃退どころか殺してしまうんだけれど。それがブルースターの傍らで起こっている絞殺事件とリンクしている。

『飛ぶことと性交は通じている』とルイーズは語る、飛ぶのは空で性交は地での快感と感覚。だから人は飛ぶことを諦めざるおえないのか?? 1度知ってしまったらなんとかってやつですね。そう、ブルースターも下まつげががっつり張り付いた女の子に半ばそそのかされてしまうんですね。それはルイーズとの約束でやってはいけない事、でも人間でかつ男の子であれば興味もあるしどうしても惹かれるのも無理ない性欲は我慢できないんだろう。純粋無垢な彼はとうとう汚されてしまった。飛ぶこと以外の快感を知ってしまった。

人間である以上仕方ない気もするし貫いて欲しかった気持ちもあるし。そんな彼のラストは全てに見放されもの悲しい。でも飛んでる時は輝いていたしとても生きているって感じがした。
飛ぶことに誰もが憧れて一度は夢見て挑戦し、進化に敗れて夢が砕ける。
そんな賛否が分かれそうなラストも自分は好きだった。最後の演出もユニーク。


そうそう、下まつげががっつり張り付いた女の子どっかで見たことあるな。と思ったらシャイニングの奥様でした、この時から眼力あって怖い。

偉そうな事言ってたけど借りて良かった。早急に見るべき一本だと思う。返す前に後何回か観よう
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