ユナマリア

その後の仁義なき戦いのユナマリアのレビュー・感想・評価

その後の仁義なき戦い(1979年製作の映画)
4.0
原田美枝子目当てで鑑賞。

仁義なきのタイトルが付いているが、「仁義なき戦い」と青春ものを混ぜたような作品。

殺伐、そして汚いストーリーの中に、友情とブルースが流れるところが、なんともミスマッチで不思議な世界観が出来上がっている。

浅倉組系列の組員である相羽年男、根岸昇治、水沼啓一は意気投合し、いつも仲良くつるんでいる。

彼らは、落ち目の組織である竜野組と揉めた夜にバラバラとなる。

そんな最中に昇治の妹の明子と年男は結ばれる。

組長達にも祝われたふたりだったが、年男は同じ浅倉組系列の津川に呼ばれ、浅倉達の利権争いの犠牲になる…

深作の「仁義なき戦い」とは別物と考えれば、思ってた以上に楽しめた。

しかも松方弘樹、成田三樹夫、金子信雄等、定番のキャストも登場してくれる。

ラスト20分くらいは少し疑問を持ってしまう内容だが、そこ以外は冒頭でも触れた通り、「仁義なき戦い」ならではの若手が犠牲を負う展開が相変わらず面白くもあり悔しい内容で単純に面白いし、そこに根津甚八達の青春が最高。

贔屓にしているのもあるかもしれないが、若手側の芝居と言う意味では、原田美枝子が圧倒的。

九州弁がやたらとマッチしていて自然だし、やくざの世界に染まりながらも、ひとりの女性として夢を見ている姿が最高にハマっていた。
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