GaPTooth

私は殺さないのGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

私は殺さない(1947年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

原題:They Won't Believe Me

【ロサンゼルス郡上位裁判所第14地区】
担 当 チャールズ・フレッチャー判事
被告人 ローレンス・バランタイン
    通称ラリー
罪 状 殺人
被害者 ヴェルナ・カールソン

証 人 優秀なビジネスマンのトレントン
    専門職の女性スーザン
    雑貨店店主
    全国雑誌の女記者
    市警殺人課カー警部補

ローレンスの証言
6月のある土曜日の午後、ニューヨーク52丁目にあるレストラン"ニック"。
ジャニスと会い、ボートの助言を求めるのは11回目だった。(ジャニスとの出会いは、コムストック家のパーティー)
その日は、エンジンについての助言を求めた。ガスとディーゼルのどちらがいいか?
結論を聞く前に時間となり「月曜日の朝一番に電話をするよ」と言って別れた。
話の続きは来週の土曜日にして、ボートは店に預けた。

5番街を歩いていると、宝石商のショーウィンドウに金のシガレットケースがあるのに気付き、すぐに買い求めて帰路についた。

帰宅すると、不愉快な客(叔父&マーサ叔母さん)が来ていた。
その日は、5回目の結婚記念日だったのだがすっかり忘れていた。
妻のグレタからは金の腕時計が送られたので、つい(ジャニスにプレゼントするつもりだった)金のシガレットケースをグレタにプレゼントしてしまった。

次の土曜日。ジャニスと"ニック"で会う。
ジャニスとグレタは食事をするほどの仲。
ジャニスとラリーは互いに愛し合っていると分かっているが、ジャニスはラリーとグレタの婚姻関係を崩したくはない。
「もう会わない方が良い。転勤を希望したので、今夜、町を出てモントリオールへ行く」とジャニスは席を立つ。

が!!ラリーは「妻との関係は終わっている。信じて欲しい」と引き留める。
ジャニスの出発は8時だと聞いたラリーは「あと3時間あるから、その間に妻と別れる。駅か部屋に行くよ」と約束。

帰宅したラリーは荷造りの最中に、グレタから「カリフォルニアのビバリーヒルズに家を借りたわ。証券会社の株を買ったからあなたは共同経営者よ。今夜、話すつもりだった」と告げられる。

結局、ラリーはグレタと共にカリフォルニアへ向かう。
グレタはラリーが毎週土曜日にジャニスと会っていたことを知っていたし、ジャニスが土曜日の夜にモントリオールへ行くことも知っていた。
グレタの望みは結婚生活を続けること。

それ以降、ジャニスと会うことも電話で話すこともない。

仕事に没頭した。
トレントン&バランタイン証券会社。

半年後。
仕事は順調。トレントンの秘書ヴェルナ・カールソンに惹かれるが"触らぬ神に祟りなし"を決め込んでいた。が、ヴェルナの方から近づいてきた。金目当てで(笑)

ヴェルナと過ごして明け方帰宅すると深刻な表情のグレタが待っていた。ヴェルナとのことがバレていた。ここが正念場。
グレタを選ぶのか、ヴェルナを選ぶのか。

結局、グレタを選んで牧場へ向かう。
グレタとの暮らしは退屈極まりなくロサンゼルスへ行く術を探し求めていた。

きっかけはグレタがくれた。早速、ヴェルナに電話して会う段取りをつけた。
今度こそ、ヴェルナと一緒になれる目前で事故に遭いラリーは助かったが、ヴェルナはご臨終。

警察はラリーの証言を信じ、ヴェルナをグレタとして事故死で処理。
グレタは書類上は死亡したことになっているから、グレタの金は自由に使える。
あとはグレタを葬り去るだけ。
が!グレタはラリーの置き手紙「ヴェルナと町を出て行く。忘れてくれ」を読んで絶望し投身自殺を遂げていた。
これ幸いと川へ投げ込み一段落。

偶然、ジャニスに出会ってロサンゼルスへ戻ったラリー。実はトレントンに雇われてラリーの身辺からヴェルナについて調べていたジャニス。トレントンはヴェルナが行方不明になっている件でラリーを疑っていた。

トレントンがラリーを呼び出して問い詰める。
「ヴェルナとはグレタが死ぬ前にも死んだ後にも会っていない」というラリーのついた嘘がラリー自身の首を絞めていく。
まずはヴェルナと車で去っていくのを見たという証人が現れる。
トレントンの見解は『ラリーが牧場でヴェルナを殺した。その後、グレタと2人で牧場を去る途中で事故に遭った』というもの。

警察による捜査が始まる。牧場の捜索。
川へ投げ込んだグレタの死体が見つかったことから、ラリーは逮捕されてしまう。

全てを語り終えたラリー。
確かにラリーは誰も殺してはいない。

誰も自分の話を信じてはくれない、と絶望的になるラリー。

裁判再開。
裁判員による評決を読み上げようとした瞬間!ラリーは窓に駆け寄って身を投げようとして、銃で撃たれてご臨終。なんちゅう幕切れかと思ったところへ評決が読み上げられる。

被告人ローレンスを『無罪とする』と。
ラリーは信じてもらえないと思い込んでいたが、陪審員は全員、信じたってこと。

何かしらモヤモヤの残る終幕じゃった。
GaPTooth

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