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ピアノの森のmanamiのレビュー・感想・評価

ピアノの森(2007年製作の映画)
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先日観た『BLUE GIANT』のレビューで「THE FIRST SLAM DUNKのCGの凄さがよく分かる」って書いてる人がけっこういて、確かにまあまあそれなではあるけど、ピアノ演奏の動きをアニメーションで表現するのって難しいんだなと、今作鑑賞でも改めて認識する。どちらも、けしていい加減に作ってないことは伝わってくるのに、それでも自然な動きとは言い難いものね。
まあそれはさておき、こちらは10代前半の男の子2人、クラシックのお話。才能に恵まれた海と、環境に恵まれた修平が出会い、影響を与え合いながら、各々の世界でピアノに向き合っていく。
「少年✖️音楽」って、それだけで一定のエモさはあるんだけど、どうにもこうにも腑に落ちない点が、質量ともに見過ごせないほどある。原作未読なので、そのままの設定なのか、それとも映画化にあたって変更されたのかは不明。
まずそもそもピアノを森に捨てるって何?ピアノってめっちゃくちゃ重いよ?どうやって運んだの?クルマが入って行けるように見えないんだけど?しかもその後3年間も放置されたままって、行政は何もしないのか?それにピアノって屋外に置いとけなくない?暑さ寒さだけでももうアウトだろうし、雨とか絶対に無理でしょ。調律だって必要だし。ほんと謎すぎて話に集中できない。
登場人物もいまいち好きになれない。主役の二人含め、みんなあまりにもステレオタイプ。見た目通りの性格で、意外性とか何もない。一番意味不明なのは先生。夜にレッスンをしておいて、家まで送りもせず先に帰っちゃうの、教師云々の前に大人としてダメでしょ。
自由奔放な天才肌・海は、楽譜を読めないぐらいならまだしも音符を知らないというの無理がある。声は上戸彩。
父親と同じピアニストの道を志す修平は、真面目で優しくて巻き込まれ体質。あとネクタイやたら短い。声は神木隆之介。
CVは他にも本職さん以外が多数。福田麻由子、池脇千鶴、宮迫博之、キャイ〜ンの二人、黒沢かずこ、そして高田純次。

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