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ピアノの森のjpapaのレビュー・感想・評価

ピアノの森(2007年製作の映画)
3.6
イヤホンでショパンのピアノ曲を聴きながら原作を何度も読み返して大泣きしただけに期待しつつも、1本の映画であのストーリーがどこまで描けるのかと思って観たら、最初の小学生時代(コミックでは26巻中の5巻まで)の途中までだった。感動して泣けるのはまだずっと先のショパン・コンクールからなので、さわりをさらっと観た印象。
子供が鑑賞することを意識した作品のようで、結果として不適切な「森の端」は当然描かれず、その分レイコの魅力や阿字野との淡い恋模様(個人的にけっこう好きなところ)も伝わらないのは残念だった。
ただ、コンクールの場の雰囲気、拍手やざわめきなどは、やはり「実際の音」からしか伝わらないものがあるので、これはアニメならではというところ。そしてもちろん演奏のピアノの音も。
ただ、なんといっても声優陣がひどすぎて、特に主人公カイの声を担当する上戸彩が、役としてミスマッチなのもあるのかもしれないが、あまりに下手すぎた。
それでも続編を期待したくなる作品ではある。(無いだろうけど)
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