Melko

ゲット・クレイジーのMelkoのレビュー・感想・評価

ゲット・クレイジー(1983年製作の映画)
4.0
「幻覚かな…また誰か俺の歌を歌ってる気が…」
「うーん、似てるけど…ちょっと違うみたいだね〜」(会話の2人は絶賛ラリっている)

終わりはまた新たな始まりなのである—-

え〜〜!そんな出方はオイシすぎるよルー・リード!

いや〜!面白かった〜!!!
思い切って映画館で見て良かった!
ミニシアターだったけど、満足です!
女も男も、ヒッピーもメタラーもバイカーも、何でもござれ!(半分ぐらいは無理やり押し込み笑)なライブ会場!!
こんな年越しライブがあるなら…行きたい!!

40年前の映画なのに、日本初公開なんですって。

荒唐無稽
ドリフのコントみたいな爆発芸にそこらじゅうでトリップ、かと思えば酒池肉林
うわぁお。。。めちゃくちゃやないかー!
でも、良いんです、これが映画です、映画はこれで良いんです!
と思ってしまう謎の説得力を発揮する力技な場面の数々。
なんとなーーく「ロッキーホラーショー」や「ファントムオブパラダイス」らへんを思い起こすような舞台セット、でも本人達は歌わない。その代わり、ライブの演者がガチで歌います!

ベガスのサターンシアター。
15周年記念のライブは、82-83年の年越しカウントダウンライブ!
意気込む支配人、大忙しの舞台監督、出戻りの美人スタッフ、ポンコツ男性スタッフ、何故かブルースバンドの代打ドラムを任される黒人スタッフ、そして、サターンシアターの乗っ取りを企む支配人の甥と金髪の成金野郎(元スタッフ)……
様々な面々が入り乱れ、ウソみたいなテンポでズンズン進んでいく。
この映画は真面目な気持ちで見てはダメ。
ハイな気分で見ないと!
でないと、「んなアホな」シーンのオンパレードだから。。

周囲に振り回される不憫な舞台監督役は、まさかのダニエル・スターン!(ホームアローンのノッポの泥棒)彼がイキイキと走り回る姿も良かったけど、今作はなんといっても、個性豊かで収集のつかない珍獣(出演バンド)達。
シュールすぎるコントのやり取りみたいな黒人ブルースバンド。からの、女子パンクバンドNADA、江頭2:50みたいな暴れん坊ピギー(Fearのリー・ヴィング)を挟んで、時計仕掛けの!マルコムマクダウェル!!錦野旦みたいな、首にスカーフ、ギンギラ衣装で登場だー!
途中までは、女ばかりながら圧巻のステージパフォーマンスを見せたNADAがMVP的にカッコよかったんだけど、マクダウェル演じるレジー・ワンカーが歌う曲がめちゃくちゃ好みで◎
マクダウェルこの時40歳!!めさめさ脂が乗ってる〜!!男の色気ムンムンでお届けするステージからのオトボケお色気シーンからの、ハートブレイク💔バラードまで、歌いまくり!
まさかのおトイレでのアレとの会話からの、ラストは全出演者にお客も一緒にAuld Lang Syne(蛍の光)♪ ええ曲やわ、やはり。
からの…ちょっとしたお楽しみがエンドロールに。これは贅沢やなぁ〜〜

最初に出てきたブルースバンドの♪ Hoochie coochie manを、その後のバンドがアレンジして歌いまくるのがおもろい。「あれ、俺の歌また歌われてる…?」爆笑。

途中何度も出てきたあのダフトパンクみたいな黒ずくめの売人は結局誰だったんだ…?

本国ではホントに83年の1/1に公開されてたのね。泣ける〜

パンフはなかったけど、ブックレット買っちゃったもんね〜。こうゆうの、勢い大事!ゆっくり見よーっと。

笑って笑って音楽に身を任せ、明るく2023年を迎えたい!今年の総括的な映画になった。(まだまだギリギリまで見るけどね)
Melko

Melko