Kumiko

ゲット・クレイジーのKumikoのレビュー・感想・評価

ゲット・クレイジー(1983年製作の映画)
4.5
こんなん大好きじゃんか

2022年の劇場納めはこれにしようと決めていた本作、観る前からTwitterで観終わった人の感想を追う中で「多幸感」というキーワードがよく出てきてたんだけど、実際に観たあとの私のマインドは、もう「めちゃくちゃゴキゲン」になったわけです。私の好きなおバカさがフルパッケージ。

後につづくパフォーマーに歌をコピーされまくる大御所キング・ブルース、アクロバティックかつ最狂なパフォーマンスで人をどんどんダイヴさせてしまうナダ&ピギー、胡散臭いようでカリスマ性のあるロックスターのレジー(亀と冷蔵庫プレゼントされたり、股間と対話するの笑った。そしてあの下半身のプロテクターは「時計じかけのオレンジ」からなのかなあ)、そしてなんといっても、待てど暮らせど会場に着かないオーデン(ルー・リード演)!

観客はヒッピーの大軍に熱狂的グルーピーに暴走族まで。良心的な価格のコンサートなのに、みんな入場パスは持ってないw

乱痴気!カオス!クレイジー!がすべて去ったあとのリードの「リトル・シスター」独唱が沁みるのです。よく出演受けてくれたなあ。ちなみにDr. Johnは出演(ヒッピー率いるリーダーおじさん役)断ったらしい。

監督が日本での上映を喜び撮ってくれたビデオメッセージも胸熱。これを年末にほぼ満席の映画館で観られる「多幸感」よ。日々に心が疲れてしまったときは、またいつでも1982〜83年の年越しに戻ってこようじゃないですか。
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