清朝末期、ある村で家族がキョンシーに襲われ非業の死を遂げた。
それから100年後の現代、理髪店を営むユウは、村長から売却用地の厄祓いを依頼され、地中から3つの棺を発見する。
しかしある夜、棺の遺体がキョンシーとして復活し夜な夜な家畜を襲い始め、村人にも犠牲者が続出する。
ブルース・リャンが監督も兼ねて88年に主演したキョンシー・ホラー。
『キョンシーの大逆襲』。
B級感しかしないタイトルですね。
もともと香港のドラマとして製作されているため、フィルム撮影ではなくビデオ撮影であり、作りが粗いのが目につく。
しかし、キョンシーのメイクが白塗りではなく青緑な上、黄色のコンタクトを入れているために不気味さが半端ない。
また従来のキョンシーと違い血を吸う描写がなく、内臓を引っ張り出して食べたりする。
しかも食欲を満たすのとは別に、理由なくとにかく人を殺しまくり、狂気的な部分が見られる。
キョンシーになる前は、イクメンパパだったのに。
他にも、『耳なし芳一』を彷彿させるエピソードなども盛り込まれている。
そんなわけでかなりのガチホラーっぽくなってるので、台湾製あたりのキョンシー映画になれている人はけっこうビックリするかもしれない。
観る人を選ぶかもしれませんが、全体に漂う不穏な空気など、他とは違う魅力があるのは確かです。
しかし80年代の後半にモツ抜き取り上等な作品を良くもまぁOK出したもんだが、日本もよくこれをVHSで出そうなんて考えたな…。