カタパルトスープレックス

浜辺の女のカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

浜辺の女(2006年製作の映画)
3.9
ホン・サンス監督のまあまあ初期の作品ですが、すでに作家性が確立されているのはさすが。倫理観の低いダメな男のグダグダ話(ほめてる)。コメディーと言えなくもない。

ボクもホン・サンス監督作品をたくさん観ているわけではないのですが、それでも特徴はすぐにわかる。前半後半二部構成、ズームの多様、グダグダ男のダメな男女関係。たまたまそういう作品ばかり観ているのか、そういう作品ばかり作っているのか、これから少しづつ確かめてみようと思います。

ホン・サンス監督に出てくる女性はみんな魅力的ですよね。ものすごく美人というわけじゃないのだけれど、個性的で魅力的。ひょっとしたらダメな男はホン・サンス監督本人で、女性は彼が追い求める理想像だったりするのかも。

愛すべきワンパターンと言えばアキ・カウリスマキ監督ですが、近い世界観を感じる。アキ・カウリスマキ監督作品の登場人物は誠実だけど逆境に立たされている。ホン・サンス監督作品の登場人物は誠実だけど女にだらしないダメな奴。