なすび

宋家の三姉妹のなすびのレビュー・感想・評価

宋家の三姉妹(1997年製作の映画)
4.0
めっちゃ面白かったのだ‼︎‼︎‼︎みんな本当にこんな人物だったのかな〜というのはさておきこれはこれでフィクションとして見ても超楽しめる。

「一人は金と(長女 靄齢)、一人は権力と(三女 美齢)、一人は国家と(次女 慶齢)結婚した」と呼ばれた三姉妹。名前の最後がみんなお揃いなのがかわいい。(日本で置き換えたら愛子、美子、慶子みたいな感じだろうか笑)長女は富豪の孔祥熙と、次女は中国革命の父孫文と、三女は中国国民党永久総裁蒋介石と結婚。日中戦争後は長女はアメリカへ、次女は中国へ、三女は台湾へとバラバラになって行ったのもドラマチックだ。

自分が最も興味があったのが蒋介石。今、蒋介石の評伝を読んでいるのだけどなかなか彼の人となりというのは見えてこない。台湾では弾圧者か英雄かと評価が分かれるが一体どんな人間だったのか?というのがいまいちまだ自分的に掴めていなくこれからもっと知っていきたいところだ。この映画の中では彼の有名な短気という性格が強調されていたように思う。で、キレやすくて軍隊内の規律に厳しく周りの意見なんか聞かない独裁者みたいな印象を受けた。台湾でも共産党員(やそうでない民間人)をたくさん殺したのを知っていたけど中国にいるときからもそんなに殺していたんだ。ヒトラー並みの殺人者とまで言われていたらしい。
いやしかし台湾で観光地として有名な中正紀念堂は蒋介石の死後作られた記念館なのだけど、そこに行くと蒋介石はまるで英雄のようにまつられていて変な気分になる。台湾では蒋介石は本名の蒋中正という名で呼ばれるのが一般的だが、台湾の街には至るところに「中正路」という彼の名前が付けられた道路がある。(あと孫文の本名から取った「中山路」もめちゃ多い)台北にいても花蓮行っても同じ中正路ばかりだからちょっといい加減にしろよ!と言いたくなる笑

アンリーの父親三部作で村上春樹に似てる笑 と思ってたウィンストンチャオが孫文役!
ローグワンにも出てたチアンウェンが三姉妹の父チャーリー。この人英語が上手い!英語の歌も上手くて三姉妹をアメリカ留学に送り出すシーン心にじーんときた。
ミシェルヨーが美しかった〜マギーチャンもヴィヴィアンウーもみんな横顔がスーッと綺麗だ。
なすび

なすび