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ジャン=ポール・ベルモンドの 道化師/ドロボー・ピエロのHKのレビュー・感想・評価

2.8
これはちょっと残念な作品でした。
オープニングはベルモンドの100面相の顔写真に体は絵の楽しいアニメだし、本編も楽しくて笑えるコメディを期待したんですが・・・
まあ、この邦題ですから悪い予感がなかったわけではありませんけど。
原題は“Le Guignolo” ギニョール、指人形のことですがスラングで詐欺師の意味とか。

監督のジョルジュ・ロートネルとベルモンドのコンビは先日観た『警部』はそこそこ楽しめたんですが、本作はとくに後半かなり睡魔と戦うことに。

ベルモンド演じる詐欺師は出所したばかりなのに性懲りもなく詐欺三昧。
なぜか機密フィルムが隠されたトランクをそうと知らずに運ぶことになり・・・
ストーリーは凝ってるくせに、どうも面白くならず途中から疲れてしまいました。

入れ代わり立ち代わりお相手となる女性陣もいまひとつ魅力に欠け、他の共演人もそれは同じ。『警部』でも見た顔がチラホラ。
Filmaではマリー・ラフォレ出演となっていますが出てませんね。

千葉真一、ジャンキー・チェンらが尊敬するベルモンド自らのスタント・アクションはさすがで今回もヘリコプターに吊られたまま落ちたら即死の上空を延々漂います。長くてちょっと飽きますが。

スタッフもほぼ『警部』と同じで、撮影はアンリ・ドカエ。
音楽も同じくフィリップ・サルドですが『警部』ほどインパクトはありませんでした。

あ、『警部』でベルモンドは車に乗ったままお宅訪問してましたが、本作ではボートに乗ったままホテルにチェックインしてましたね。
まあ、スターJ・P・ベルモンドを見るだけの映画と言えましょうか。
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