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ゲキ×シネ「薔薇とサムライ」のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.6
劇団☆新感線のゲキ×シネ。古田新太の石川五右衛門のシリーズの番外編的な話と言って良いかな。ヨーロッパの海賊船に乗る五右衛門(古田)と女海賊アンヌ(天海)の活躍が描かれる。

まず圧倒的に天海祐希がかっちょええ!ユリちゃんはやっぱり元ジェンヌの中でも別格にオーラがあるわ。
義賊的な女海賊だったアンヌだが、コルドニア王国の王族の血を引く者だと判る。私腹を肥やす宰相を退けるために王女となるべく奮闘するアンヌ。
元ジェンヌらしい格好良い役だが、あくまで男でなく強い女。この辺の演じ分けも流石だ。女王として教育を受けるコメディエンヌさも楽しい。でもユリちゃんは決して歌は上手い方ではないんだよね。

他にも名優が多く出演しているが、注目はコレまた元ジェンヌの森奈みはる。歌も演技もバリバリ上手い。今は無き神田沙也加も文句なしの巧さ。ミュージカル俳優の浦井健治も安心して見てられる。
そして驚くべきは馬鹿になる前の山本太郎!やっぱり俳優としては良いキャラクターだったんだよなー。つくづく惜しい。

物語の面白さも流石。アンヌが実は女王だった、実は女王じゃなかった、やっぱり女王だったと二転三転する面白さ。それを狂言回しとして物語を進めるのが石川五右衛門。ホント古田新太はあんなオッサンなのに劇中だとあり得ないほど格好良く見える不思議。天海祐希を向こうに回して格好良さに引けを取らないから、改めて舞台役者というものの底力を感じるわ。
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