レオン

コントラクト・キラーのレオンのレビュー・感想・評価

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)
3.7
高評価北欧作品 (★平均4.0 UNEXT見放題)
カンヌグランプリ受賞や米アカデミーでもノミネートされているカウリスマキ監督だが、私は初視聴♪
フォロワーさんの★5連発に思わず興味倍増!
あら筋を全く読まずの視聴をオススメします。

冒頭、薄青が強い冷めた空気感が漂う映像で、カメラが事務所の中を進んで行くが、正面からではなく、デスクワークをしている男達の後ろから間を入っていくタッチに、斬新を感じ、なんかシリアスな事が起こる?との予感、間もなく、一人が机に突っ伏して寝ている♪ 
その雰囲気と状況のギャップに思わず、高笑いしてしまった♪ この時点でさすが平均★4作品、なにかある♪ と期待膨らむ。

台詞が極端に少なく、淡々と進む展開も私が好きなパターン♪ そして主人公は複雑な考察なく、潔い良過ぎるぐらいに唐突に大きな決断を・・。

その後、とあるバーで今作のタイトルに繋がるパートが始まるが、主人公とそこの常連客の反応が、まるで合図をまってるかの描写に、見入ってしまう。
このあたりは黒澤明監督作品の "間" と同じ様な物を感じた。 見る者を注意を引くのは、動きを早めるより、止める方が見入ってしまうのである♪

作中で、パンクバンドの勇=「CRASH」のジョー・ストラマーが、カフェで歌っているシーンが突然挿入され、驚く! 

と、中盤まで私的にかなり高評価に進むが、唐突的な行動が主人公だけでなく、他の人物や物語そのものも、同様に進む事が違和感を醸し出す。

現実のリアルではそうしないけど、これは映画なのだから、こういう行動(表現)するんだよ・・とエクスキューズを分かってくれと言われてるように徐々に感じてしまった・・。

追跡中も、普通はそこで止まらないだろうと思うが、これが今作の演出ですよ♪ と悟ってくれと言われてるように感じることも・・。
等々で、徐々に★評価が下ってしまった♪

が、独特の雰囲気ある作品で、複雑な脚本や衝撃的な見せ場がなくとも、見る者を引きつける事は出来ると教えてくれる作品。 

尚、「過去のない男」がカウリスマキ監督の、カンヌ受賞作なので、次回の視聴予定に♪

↓ちょっとだけ、あら筋ネタバレ (タイトルに関して)

邦題タイトルの直訳は「殺人請負人」 と主人公がヒットマンのようだが、
原題は「I HIRED A CONTRACT KILLER」なので、
すなわちヒットマンを雇う方が主人公♪
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