田中将大

コントラクト・キラーの田中将大のレビュー・感想・評価

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)
3.7
臆病者なのに、あんなおっかないパブに乗り込んで、自分を殺してくれっていう契約を結んだ。この1歩目の勇気が生きる希望を生んだのだと思う。明らかな大間違いの依頼。気が変わるかもだからさっさと殺してくれよってくらいの心持ちだけど、啖呵を切って行動した。この失敗がアンリの周りに風を吹かせて、マーガレットとの出会いに繋がったのだから、間違いは嫌だけどいいなと思った。

殺し屋の彼にとっても、アンリは特別なターゲットだったろうな。彼を追いかける日々は最後の生きがいになってたのだと思う。
「神を信じなければ地獄もないさ」ってセリフ。死を目前に迎えて、このセリフを受けても、彼は神を信じていたのだと思う。そして、自分のため以上に、娘の姿を思い浮かべて最期の選択をしたのだと思った。
田中将大

田中将大