たてぃ

狂った血の女のたてぃのレビュー・感想・評価

狂った血の女(2008年製作の映画)
3.8
「マレーナ」同様、モニカ・ベルッチ主演で第二次世界大戦下のイタリアが舞台ってことで鑑賞。官能モノではなく、しっかりとした歴史モノでした。(^_^;)

実在した映画俳優カップルの栄枯盛衰を描いた物語。モニカ・ベルッチ演じる無名の女優が新人監督と出会い女優の階段を登って行く中、おクスリと女が大好物な人気俳優と知り合い口説かれる。ヤク中の人気俳優か、自分を見出してくれた新人監督か、の選択に迫られる中…時代は独裁政権下のイタリア。反体制派の監督は政府からの圧力で資金調達が出来ず映画が作れない。一方、人気俳優は政治に無関心だが政府管理下の映画協会に利用されトップ俳優の仲間入り…結局、政府側であり、ダメ男を絵に描いたような俳優を選ぶ…一方、監督は反体制側のパルチザン活動に身を置く…そこから女優の没落ストーリーが…

作品は、1)終戦間近の1945年4月、2)回想シーン(1936年〜)が並行して描かれてます。
イタリアの歴史を知らないと置いてかれるし、1)の現在のシーンと2)の回想シーンが交差して進むけど、それが分かりずらかったです…でも十分見応えありましたけどね…(^_^;) 個人的に見応えあった所は3点で、
①デチス・マス師団が登場。この師団こそがイタリア最強と連合軍に言われる一方、パルチザンを容赦なく虐殺する極悪軍団とイタリア人に言われる集団です。
②秘密警察のインテリヤクザっぷり。女優のファンであるかわいい娘のために女優へニコニコしながらいろいろと要求するところなんて怖い…
③名ばかりの裁判のシーン。やってないのにやったと言わせようと裁く側が仕切るなんてもう…(-_-;)

やっぱりおクスリやっちゃもちろんダメだし、日和見主義でなく情勢をしっかり読むべきだと痛感した作品でした。
たてぃ

たてぃ