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愛は死より冷酷のsonozyのレビュー・感想・評価

愛は死より冷酷(1969年製作の映画)
4.5
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの初長編作。(脚本・監督・出演・編集)
ドイツ映画賞: 最優秀撮影賞/キャストアンサンブル賞

冒頭、クロード・シャブロル、エリック・ロメール、ジャン=マリー・ストローブ、 Linio(Niño?) & Cuncho(『群盗荒野を裂く(1966)』の2人)に捧ぐと出てきます。

フランツ(ファスビンダー)とブルーノ(ウーリー・ロメル)、2人のチンピラがとあるシンジケートがらみで出会う。

ブルーノはフランツから聞いたミュンヘンのアパートを訪ねるが、そこにはおらず、ジョアンナという娼婦(ハンナ・シグラ)のところにいると聞き、夜の娼婦街を車で探し、到着。
フランツはジョアンナのヒモ生活をしていて、弟を殺されたというトルコ人に追われていた。

3人はデパートでサングラスを盗み、靴修理屋の男から銃を仕入れるとカフェにいるトルコ人を殺害。目撃していたウエイトレス(エリック・ロメールならぬエリカ・ロメールという名)も殺し逃走。
3人は小さな銀行を狙い強盗を計画するが・・・

ブルーノがフランツを訪ねる列車のシーンで向かいに座る女性とのやり取り。
夜の娼婦街を車で流すトラッキングショット(ジャン=マリー・ストローブの短篇『花婿、女優、そしてヒモ(1968)』の1シーンの再編集のようです)。
3人が横並びで無言で歩くショット。
など、ゴダール的な?カッコいいショットが多数。音楽のセンスもいい感じ。

クセの強いファスビンダー(ジャケ写)、『サムライ』のアラン・ドロンのスタイリングを真似たというブルーノ、『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』が印象的だったハンナ・シグラ。3人のキャスティングも最高でした。

英語字幕
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