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サルタナがやって来る〜虐殺の一匹狼〜のPeloのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

悪徳保安官と助手2人を殺して刑務所に自首をするサルタナという男。この刑務所の牢獄は荒野の地面が掘られたスペースに鉄格子がはめられているという、大きな落し穴のような牢獄です。実際にフィリピンにあったらしいです。恐ろしい〜

いきなりトリッキーなシチュエーションで始まりますが、この映画は全てがトリッキーです。この地下牢獄から脱獄する時にも小さな携帯用毒入り吹き矢を看守の首に命中させますし、それ以降もたくさんのトリッキーアイテムが登場します。

究極はマカロニウエスタン史上に残る必殺兵器「皆殺しオルGUN」オルガンがキャノン砲やマシンガンに変身して敵を皆殺しにします。これぞマカロニウエスタン。面白ければなんでも良いというハチャメチャ振りです。しかもカッコ良い!

そして、大活躍するのが小型ロボットのアルフィー君。インディアンの顔をしたゼンマイ仕掛けのオルゴール搭載自動推進型ロボットで、本来はライターなのですが火を噴いたり爆弾になったり大活躍。

こういう秘密兵器は当時流行っていた007から思いついたそうですが、スタイリッシュなサルタナが使うとカッコ良いんですよね。サルタナは黒スーツにシルバーのベストに赤ネクタイでマントを羽織っています。

このスタイルは後にリーヴァン・クリーフのサバタシリーズに引き継がれて行きます。というかパクられて行きます。サルタナを演じたジャンニ・ガルコも「サバタは単なるパクリさ、あのスタイルは私が発案したんだ」とサバタを一蹴しています。

そんなハチャメチャなこの映画ですが、ストーリーはしっかりしていて、犯人探しの謎解きがあり、ミステリーの要素も含まれていて、最後はサルタナが古畑のように事件を解決していきます。

今回の美女はマカロニウエスタンでは常連の悪女ニエベス・ナヴァロ。まあ美しく妖艶です。

見所満載のハチャメチャマカロニウエスタンです!
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