こつぶライダー

ライラにお手あげのこつぶライダーのレビュー・感想・評価

ライラにお手あげ(2008年製作の映画)
3.2
結婚相手に求める要素が多い人っていますよね。
「だからあんたはいつまで経っても独身なんだよ。少しは相手を受け入れないと」と経験者は語るのだ。
しかし、独身の男性からしたら妻帯者の話は妻のご機嫌取りや我慢の連続の日常こそが結婚と考えてしまうのも仕方ない。
誰だって一度きりの人生で失敗はしたくない。

主人公エディは、思い切って一目惚れした美しい女性ライラとの結婚を決める。これから幸せが待っているんだ!と意気揚々出かけたハネムーンで彼女の化けの皮が剥がれる。
確かにライラは度を超えた女性ではあったが、エディへの愛は本物だったよ。
対するエディは、自分の都合の良い女性を求めているようにしか映らなかった。

コメディとして観てみると、チープなお色気に甚だ笑えないジョークのオンパレードで、これは本国アメリカでさえ興行的に望めない出来栄えだったろうな、と感じ、日本で劇場公開されなかったのも頷けた。
監督の名前を見てみると『メリーに首ったけ』含め多数のコメディ作品を世に送り出してきたピーターとボビーのファレリー兄弟であった。
なんとこのあとピーターは『グリーンブック』を撮ったというのだからビックリだ。

様々マイナスな話をしたが、決して陳腐な内容ばかりとは言えない。
男性にとっても女性にとっても、結婚に対する重要な考え方を伝授してくれるバイブルになる要素を持っていると感じた。
エディは最低なやつだが、誰しもがエディのようになる可能性を秘めており、頭ごなしに否定は出来ない。
彼は真っ直ぐに生きているからこそ、ライラと出会って、恋して、結婚して、失敗だと気づいた。これが結婚してなかったら気づかなくて良かったと思えるかどうかはわからないし、あくまでも結果論だと思う。
大切なことは、過去の失敗から学び取りこと。失敗しても、歩みを止めてはいけない。最後のエディのように(笑)
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