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闇の逃避行のtakのレビュー・感想・評価

闇の逃避行(1944年製作の映画)
2.5
アルフレッド・ヒッチコック監督が、戦時中の1944年に英国情報省のプロデュース下で撮った30分弱の短編(「マダガスカルの冒険」と合わせて約60分)。フランスのレジスタンスを支援する目的で製作されたので、ヒッチコックにしては珍しいフランス語の作品となっている。

英国軍人の青年はポーランドの将校に助けられてフランスを脱出した。帰国を果たした彼は、上官からその将校の意外な正体を知らされる。

映画は回想形式で同じ出来事を二面から追っていく凝った演出になっているが、いかんせん尺も短く、二転三転するヒッチコック特有のサスペンスを期待したら裏切られる。商業ベースの娯楽作ではなく、あくまでもプロパガンダ目的の映画。

僕が観たBSの放送は、原題の「ボン・ボヤージュ」のタイトルだった。主人公が知り合ったフランス娘が帰国する彼にかけた「よい旅を」という台詞からとられている。他では「闇の逃避行」との邦題が添えられている。
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