グレッグ・マクリーン監督は、オーストラリアの雄大な自然と恐怖をブレンドするのが上手い。『マンイーター』でもその手腕が光ってた。
だけどこっちは容赦ない。オージー・ホラーの底力。インディペンデントで海外の介入が入ってないからか、前半コミカルな雰囲気からじわりじわりと緊張感を高めていく「溜め」と、そこから急落下する恐怖と絶望のバランスがいい。残酷描写はあるけれど、グロに頼らず、精神的に追い詰められる逃げ場のなさが丹念に、まるでミック・テイラーの執念の如く描かれる。インディペンデント・ホラーの面白さが詰まった作品。傑作。
