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ウルフクリーク 猟奇殺人谷のzouQrightのレビュー・感想・評価

4.5
秀作。予想以上に良い。オーストラリアの大自然をこれでもかとドキュメントタッチで映す様は、監督が後に撮る「マンイーター」に通ずる。

前半はただひたすら、自然と3人の男女の旅路を映す。故に人によっては退屈かもしれない。しかし個人的にはこれが良かった。
冗長であることは否定できないが、このおかけでオーストラリアの広大さを実感出来るし、どことなく緊張感もあって飽きない。

後半、いよいよ殺人鬼ミックおじさんと出会ってからは緊迫感が凄かった。一見、気のいい田舎のおっさんなのだが、ジョークや振る舞いの節々に厭さを感じる。会話中に明らかな地雷を踏んだであろうあの瞬間の表情とか素晴らしいもの。

そして、ミックおじさんが本性を現す終盤。ここが予想外、主役がどんどん変わっていく感じでおもしろい。最後、生き残るのお前かーい!ってなった。しかも、ラスト辺りの映像が質感含めエモい。個人的に「悪魔のいけにえ」に次ぐエモさだと思ってる。あと全体的に、ジャンプスケアなど一切ないジワジワ来る系の演出なのも良い。

途中、ガソスタ給油で立ち寄った時に出てきた店主グラハムがニッコニコで好き。
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