ゆう

ロバート・アルトマンのイメージズのゆうのレビュー・感想・評価

3.8
名古屋シネマテークにてアルトマン見ました。

初見で、こんなヘンテコな映画撮ってんだなという印象。
話しも妄想が妄想を呼ぶような一角獣の逸話から原作がスザンナ・ヨーク「ユニコーンを探して」となっていてそこからイミフだしね。

ヴィルモス・ジグモンドのカメラが良いよ。

距離感覚がすっ飛ぶほどの望遠ズームの多用とツーショットの間に凶器を置くとか、落下のタイミングから話しに合わせて自由に動かしていそうで結構細かい。

撮影がルーズになると成立しないからそれが良かった。
あとはロケーションも良くて、住む家はモダンで無機質で、鏡の役割を果たさない広告が印字されている美術から
別荘に療養してきたところがまた病みそう。
逆にこっちは三面鏡を上手く利用していたりソファーや暖炉といった生活する機能を備えているのに狂っちゃうみたいな。
撮影から音楽から美術が良く出来ている。

アイルランドの地で、雲が早いスピードで光と影を織りなしたり性的な渇望や葛藤のシーンでシャワーから湖の波紋に繋ぐモンタージュ。
美しい太陽の反射と、終盤の車の窓に濡れた雨の雫と街灯のショットや動き続けるワイパーのナメにスザンナ・ヨークを入れるシャッター効果を入れてみたり、混乱する話しの中で、しっかりイメージが作れているから見てられるんだと思いました。

おもろかった

シネマテークありがとう。
ゆう

ゆう