ほそまゆ

ジャン=クロード・ヴァン・ダム ザ・コマンダーのほそまゆのレビュー・感想・評価

1.0
やって来ました、ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演映画のレビュー。

タイピングをして知ったのだが、過去、
「ジャン・クロード・ヴァンダム」
だと誤解していました。

大変失礼な間違いを犯すところでした。
危ねっ。

ヴァン・ダムといえばB級映画スター。
B級映画スターといえばヴァン・ダム。

ボクからすれば、『タイムコップ』とか『ストリートファイター』の勇姿が印象的。

ところで、
この『ジャン=クロード・ヴァン・ダム ザ・コマンダー』という映画の出来はというと、
いかにも「ヴァン・ダムらしい出来」というのが的を射た評価だと思う。

終始緊張感がなく、見せ場もなく、盛り上がりもない。

ヴァン・ダム映画の多くに抱くのだが、
「出来のいい学生制作映画」
という感じが本作でも味わえる。
それこそが「ヴァン・ダムらしい出来」というやつなのだ。

主演はジャン=クロード・ヴァン・ダム。
邦題にその名が刻まれているあたり、日本のファンはもはやそれで良いと割り切っているんだろうな。

ヴァン・ダム演じるサム中佐が人質救出の最後の希望として抜擢されるが、
サム中佐の人物描写が薄すぎ、
「えっ!そんな重要なポジションをそんなに簡単に即決しちゃっていいの?」
という感が否めない・・・。

誰よりもタフな男と評されながら、
緊迫した政情の中、直接大使館へ向かうように招集されながら、
乗ってきた飛行機にうっかりカバンを忘れるような奴だし、
道中ホテルに寄り道し、
「1時間で戻る、いいな?」
とかほざいて女性ジャーナリストとヨロシクやっていた男だぞ・・・。

さらにヒロイン役の女性ジャーナリスト、ミシェル役は美しい女優さんですが、役柄がまったく感情移入できない自分勝手であり、ヴァン・ダムが彼女のどこに惹かれているのか謎です。
挙句、銃を手にしたミシェルはヴァン・ダム率いる軍隊員よりも上手いんじゃないかというガンアクションを披露。

戦闘のプロといわれるヴァン・ダムよりも、彼女のガンスキルの方が目立つ始末・・・。

カーチェイスのシーン撮影では、
撮影エリアから民間人をきちんと締め出し、
安全に十分に配慮して撮影したんだろうな。
街もスッカスカ。臨場感ゼロ・・・。

ストーリーも薄く、
人物描写も薄く、
場面展開もご都合主義という薄さ。

もう、何から何までペラッペラの薄さ。

グルメレポートで、
「おいしぃ~♪口の中に入れた瞬間に溶けちゃいますぅ~♪」
というのがある。
もしも、口の中に入れた瞬間に溶ける食材が美味ならば、
何も食べないということが最高の食事になるのではないか?という哲学がある。

ヴァン・ダム映画。

何も観ないことこそ最高の芸術といわんばかりの哲学を、いつもありがとう。
ほそまゆ

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