爆裂BOX

ヒルズ・ラン・レッド -殺人の記録-の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

4.1
製作後に日の目を見る事無く関係者もフィルムも消失したという、いわくつきのホラー映画を探してそのロケ地を訪れた若者達をそこで待っていたのは、本物の殺人鬼だった…というストーリー。
ダークキャッスル制作のスラッシャー・ホラー。前回に引き続いてホラー映画を題材にしたスラッシャーホラーです。監督は「ゾンビ・ザ・リターン」のデイヴ・パーカー。
伝説のホラー映画「ヒルズ・ラン・レッド」に取りつかれた青年タイラーが恋人や友人、ストリッパーをしている監督の娘と共にロケ地へ赴くが・・・
オープニングから少年が鏡の前でハサミで自分の顔を切り刻む痛くてエグイシーンで幕開け、期待させてくれます。
前半は回想シーンやインタビュー等に時間をつぎ込みちょっとダルイですが、後半からはアンモラルで狂った展開で盛り上げてくれます。
殺人鬼ベビーフェイスの造形もイイ感じに不気味です。普通に銃使ったり、捕まえた人間から奪った携帯で電話かけて居場所突き止めたり結構知能プレイも見せてくれますし、喋らず唸り声だけかと思いや普通に喋ったりするのは意外でした。その出生の秘密もホラー映画に取り憑かれた鬼畜監督の異常さが出てて良いですね。
監督役がウィリアム・サザーランドなんで普通の人ではないだろうと思ってましたが、後半かなりトバしてくれましたね。彼のカタリ派イカレ切ってるけど映画への愛に満ちているとも感じました。
監督の娘役のソフィー・モンクの序盤・中盤・終盤の変貌ぶりも見事です。序盤のストリップ心から惜しみなく脱いでもくれますし、終盤のサディスティックな感じもセクシーでした。
タイラーの彼女セリーナ役のジャネット・モンゴメリーも序盤で濡れ場披露したり、終盤では全身血塗れで真っ赤になって、エンドロールでは最悪の状況下で絶叫したりと大熱演でした。
浮気してたとはいえ、タイラーに付き合ったせいでラロもセリーナも悲惨な事に…タイラー後半では活躍しそうで全然活躍しませんでしたね。最後も念願のホラー映画を見れたけど…
エンドロールのオチは予想付きましたが、ベビーフェイス、やる事はしっかりやってたんですね(笑)
劇中で流れる「ヒルズ・ラン・レッド」の予告編もいい感じにチープさが漂っていて見てみたくなります。
残酷描写は少ないですが、話にヒネリの効いてる良作です。