今は語られなくなった昭和の姿が垣間見れることがなによりも価値がある。
ドキュメンタリーには、もう無条件に、この対象を選んだ時点で正解だ、と思えるようなものがありますが(ゆきゆきて神軍、とか、Aとか)、この映画もひとえにメリーさんのイメージで成り立ってます。
でも見終わって、ふと気付く。
最後にメリーさん本人まで出てくるのに、確かなものは何一つとしてないような気がします。
対象はとても興味深いのに、誰も対象に踏み込めてない。
監督さんはあえて踏み込まなかったのだなあと思うと、何だかとてももったいないような気にもなるのです。
メリーさんというイコンを通し、昭和の街をなんとなく撮った、ような感じです