ノッチ

オペラ座の怪人のノッチのレビュー・感想・評価

オペラ座の怪人(1998年製作の映画)
3.0
再鑑賞。

若きソプラノ歌手クリステイーヌが無台でひとり稽古をしているのを、物陰から“幽霊”が見つめている。

“幽霊”の思いは彼女に届き、やがてふたりは舞台裏や楽屋で密かに会うようになる。

ダリオ・アルジェント版『オペラ座の怪人』。

監督がアルジェントって時点で危険なかほり。

ちなみに『オペラ座の怪人』とは関係ないが、この作品のおよそ10年前の1987年にも『オペラ座/血の喝采』という映画を作っている。

クリスティーヌ役には監督の愛娘アーシア・アルジェント。

ここでのファントムは、生まれて間もなく川に捨てられた赤ん坊が、オペラ座地下に巣くうネズミの群れに育てられたという設定。

『バットマン・リターンズ』の悪党、ペンギンみたい。

どうやって育てたのかとても気になるところです。

ちなみにファントムさん、文字も書けます。

ネズミさん達の教育すごいわー。

そしてなんと、この映画のファントムは仮面を付けていないし、それどころか金髪で筋肉も程よくついたイケメンさんです。

よってマスクを剥がされるというイベントもなし。

ホラー要素として、のっけから人間が下半身だけになり、舌は引きちぎられ、石筍に人間が突き刺さる(さすがアルジェント)。

ストーリー的にはクリスティーヌと怪人との蜜月を表現するには短絡的だし、随所で見られる特撮された殺人シーンも完成度は今ひとつ。

そして、つい笑ってしまったのが地道作業なシャンデリア落とし。

上着を脱ぎ半裸になって、大きいハンマーで、柱をドガーン!ドガーン!

一心不乱に、ドガーン!ドガーン!

力技すぎるだろ!!!

その超・力技による破壊工作のおかげでシャンデリアは落下。

…お約束のシーンが、これほど無感動に見えるとは…。

あと、クリスティーヌのベッドシーンもありますが、自分の娘のそのシーン撮るときってどんな気分だろう。
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