インポに悩まされているラジオパーソナリティ（中丸信）が、街頭インタビューで出会った美しい夫人（宮下順子）の性生活に感化されていく。「不能」という心の病を題材に取りながら、性的欲動の多様性を語っている、日活ロマンポルノ。
「夫婦円満の鍵は、人には言えないところにある」に気づかされた主人公が、夜な夜な、宮下順子と小松方正の寝室をピーピングする。宮下順子の性欲一直線が魅力満点に描かれており、ピンク色のファム・ファタールを拝み倒すことができる。
中丸信には看護婦の妻（谷口香織）がいるのだが、彼女が担当している病室に寝ているのが、なんと本人役の三上寛。尿瓶をいくつも使用するなどの下ネタで笑わせてくれる。ラストの弾き語りコーナーも楽しい。
インポになった原因と回復に向かうまでの心の変遷が、だいぶ散漫な語り口になっているが、出演陣の役者力に助けられているので、絵的な面白さが全面的に備わっている。
