イトウモ

処刑都市のイトウモのレビュー・感想・評価

処刑都市(1984年製作の映画)
3.8
ストリッパー専門の殺人鬼 対 対戦相手を殺したトラウマを持つ元ボクサー

レフンではなくこれこそ「ネオン・ノワール」、はではでしくも虚しい明かりの下で踊るストリップで始まり、カンフー殺人鬼は全裸で修行し、ボクサーは自分が勝った試合の写真を真っ二つに切り裂く。
裸と都市の映画だが、最後の決闘シーンで二人が肌を見せ合わないのが気になる。

打ち合いというよりもむしろ、ベレンジャーが一発打ち込むパンチの身振りを見せる。そうして、彼が暴力に酔って、それに支配されてしまう運命から逃れられないのを見せる。犯人とボクサーの決闘ではなく、ボクサーとトラウマの内なる決闘の映画。そうでなければ教会のシーンが意味のなさないだろう。