浦切三語

幸せがおカネで買えるワケの浦切三語のネタバレレビュー・内容・結末

幸せがおカネで買えるワケ(2009年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

『アオラレ』を見に行く前にチェックしましたが、この一作だけでは監督の作家性はあんまり見えてきませんでした。

設定は面白いと思うんです。個人の活動が広告産業と半意識的に結び付いた結果、ライフスタイルそのものが利益獲得のためのコマーシャルになってしまっている。個人と個人のコミュニケーションすら、広告的ライフスタイルの中に回収されていってしまうという、グローバリズム資本主義を皮肉るような展開になっていていいなと思ったんですが、フォーカスが『疑似家族の破壊と解消』に当てられているのがちょっとね……最後の展開も「うーん」な感じ。ジャンルがコメディだからこれでいいのか?でもラスト付近で主人公が罪悪感から自らの素性を暴露しているのを尻目に、荷物をさっさとまとめて逃走しちゃう家族たちの姿には大爆笑できたので良かったです。
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